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2018年2月12日 (月)

陶絵付の小さな考察① 〈素材=染み込まないこと〉

こんにちは。陶画舎講座グループの江川です。
少し日が長くなってきた感じや、たまに春らしい気候を感じる日も増えてきました。
2018年になって早1ヶ月が経ちましたが、
普段授業でお会いしない皆様、どうぞ本年もよろしくお願い致します。


陶絵付、特に上絵付の世界で素材と言えば、名前の通り陶磁器が使われています。
その中でも主に使われるのが磁器です。「陶器」と「磁器」は違うものなのですが、
それはまた別の機会にでもするとしまして、
今回は磁器についてその特徴や難しい点など少しお話したいと思います。
「陶絵付」で、やはり一番困難に感じる所かと思われるのが、『吸水性のない面に描く』ということです。

吸水性のない面に描くためには、粉の絵具に何かしら「とろみ」や「粘り」のような成分を加える必要があります。
そうしないと器の表面できれいに形を作ることが出来ません。
水だけで溶いても、形にしようとする前に、すぐに乾いてしまいます。
そのため何かしらの溶剤で絵具を練って、場合によってはそれを更に希釈して描く、ということになります。

紙などに絵を描いていると、染み込んで滲んだ感じを利用してぼかしなども表現できます。
そういったことを上絵付でもできればいいのですが、しかしそれが出来ません。
(※下絵付の世界では染み込みを生かして描くことができます。下絵付はここが最大の利点です)
染み込まないと、描いた感じが器の表面にダイレクトに出てしまい、〈きれいさ〉は出せますが、
何というか表現が難しいですが、〈味わい〉というのが出にくいです。

それを理解した上で、そういった制約の中でどう展開させていくかがまず上絵付の第1のポイントになります。
そのために、筆だけで描くのか、スポンジなどを使うのか、
ペン描きやマスキングなどの技法も使うのか、溶剤は何を選択するのか、などを決めていきます。
染み込まないために、器の表面にいかに適度な厚さの絵具を「のせられるか」、その方法をまず考えていきましょう。

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