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2016年5月23日 (月)

動物を描く⑥ ~第四焼成~

こんにちは。原宿陶画舎講師の勝俣です。 今回は第四焼成の制作になります。

前回に続き、毛並みを描いていくときに私が気をつけていることをお話していきますが、その前にこれまでの制作の流れを整理しておきたいと思います。

●『第一焼成』…写した下絵の形を絵の具で綺麗に描く。(色の種類は少なめに)

●『第二焼成』…第一焼成で描いた形を崩さないように気をつけながら、 大きな塊としての陰影を描く。光が当たる方向を意識する。

●『第三焼成』…質感を出すことと濃淡のメリハリをつける。(明るい部分は描かない)

前回までにこのようなポイントを意識しながら焼成を重ねてきました。今後は色合いの変化を含めてこれらの要素をバランス良く突詰めて完成させていきます。完成イメージに近づけるために必要なことを、どういう順番でも何回焼成しても良いので一回一回自分にとって無理のない程度に加筆していきます。極論を言えばこれらの全てを同時に表現出来る技術があれば、ワンファイアーで作品が完成しますが、なかなかそうも行かないので、完成するまで何度も焼成を繰り返します。

では、前回の第三焼成と今回描いた第四焼成の作品を並べて見ていただきます。下絵に赤く示した部分が今回描いた場所です。

Photo 第三焼成

Photo_2 第四焼成

Photo_3 今回描いた部分

完成イメージに近づけるために必要なことの一つとして影の暗さをもう一段階深くすることを意識したので、今回も光が当たる明るい部分はほとんど描いていません。今回までの時点で右側の明るい部分は第一焼成で淡く描いただけの状態です。私はこのくらい明るい部分と影の暗い部分に濃淡の差が出せるまで光側には手を入れません。

その上で、影側の今回描いた部分は今までとは違う色を使い、同じ「白い毛」同じ「黒い毛」でも場所によって色味を変化させ、単調に見えないように意識しました。そしてより毛並みを複雑に見せるために「シャープに見せる(見える)」部分と「ソフトに見せる(ぼやけて見える)」部分の描き分けを意識しました。

前回挙げた『毛並みを描くポイント』の【光と影の境目は特に丁寧に描く】意識でメリハリがある部分はシャープに描き、光と影が隣り合わない部分(全て影の中、あるいは光側の中にある部分)は【前回描いた部分とは少しずらして描く(硬く見えてしまわないように)】【常に『ぼかし』の筆使いをする】意識で描いていきました。この描き分けを意識することで前後関係の空間表現にも繋がります。

Photo_4

2第四焼成 部分

今回は、目・鼻・口・耳に色味の変化とアクセント(濃い色)を加え、大きな立体表現として影側を重点的に意識して毛並みの質感をより複雑にしようと考えて描きました。

次回の第5焼成では『比較して描く』というお話をしようと思います。お楽しみに!

コメント

先日8回目の作品展を終えて思いましたが
以前学んだ基本の描き方を思い出しながら日々ご依頼品の猫・犬の作品を描いておりましたが。
久しぶりに勝俣先生のブログを拝見し動物本来のナチュラルな毛並みや柔らかい色合いも丁寧な描き方の解説はとても参考になりました。
ありがとうございました。
次回のブログを楽しみにしております。lovely

中嶋様コメントありがとうございます。
この『動物を描く』のブログも始まってから一年が経ちますが、これをご覧頂いた方にとって少しでも良い刺激になっていれば幸いです。いよいよ終盤から完成へ向けてといったところで、もうしばらく続きます。最後まで読んでいただけたら嬉しいです!

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